鈴木祐介さん作の『我慢して生きるほど人生は長くない』を読んだ感想です。
鈴木さんは心療内科医をされてるそうで、
その診察の経験を生かして書かれた本です。
結論から言うと良かったです。
読むと我慢をすることが幸せに繋がるわけではない
ということを教えてくれます。
良かったところ(装丁)
私の趣味というか癖の話にはなるですが、
私はコレクター気質がありまして、
本は実物で所持したい人間です。
その際に、気にするポイントとして
見た目、サイズ(大きい方が好き)、手触りを見ます。
見た目シンプルでヨシ、サイズ中くらいヨシ、
そして手触りなんですが、なんというかザラザラ?してます。
触ってると気持ちいいですし、トゲトゲしてない感じ
が非常に好印象です。
ということで、内容の前の装丁に関しては
とても良いです。本棚に置いてコレクションしてます。
良いところ(内容)
内容で問題点としてる所はタイトルの通り”我慢”だと思います。
仕事、人間関係、努力において無理に我慢を続けても
幸せになることはできないんじゃないだろうか。
競争に負けようが他人からの評価が低かろうが、その人が存在すること
とそのものの価値とはまったく関係ありません(p.167)
(『我慢して生きるほど人生は長くない』鈴木祐介)
とのことです。
その通りだと思いました。
現代はわりと、他者との比較により、自己を規定することが多いです。
SNSとか、ルッキズムとか、
なにか普遍的な幸せという軸があって
自分はそこからどれだけ離れているのか、
あるいはどれだけ近づいてるのかを測ることで
自分は幸せなのか、否か、自分には価値があるのか
を確認しているように思えます。
そりゃ、生きず辛いですよ。
そこから脱却するために
自分という軸を持ち、自分に従い価値を定めよう
ということなんだと思います。
どうやって?という部分を本書で丁寧に教えてくれます。
例えば、キーワードは「ラインオーバー」だそうです。
相手から自分、あるいは自分から相手の
ライン、境界を守ることが大事だと言うことです。
ちなみに、ですが”境界”というのは民俗学でも重視するワードです。
(私は大学では一応、民俗学を学んでました)
境界を越えると異界になる。境界はあいまいな状態で危険である。
ドラマの岸部露伴でも境界関連の話は多々ありましたね。
あれです。境界というのは危険なんです。
なぜか。境界には力が集まるから。
境界を越えた先は異界、訳の分からない世界だから。
ちょっとオカルトっぽいですけど、日常生活にも反映させることは可能です。
例えば、……うーん、出てこないな。
友人が自分が触れて欲しくない話に触れてくるとか?
例えば、無職なのをめちゃくちゃ言ってくるとか。
いや、個人的にはあんまり気にしてないというか、
「ニートだぜ」みたいことは公言してるのでいいんですが、
会う度に毎回毎回「〇〇これからどうするの笑」みたいな
ことを言われ続けるとちょっとイラッとします。
なんか心配というか、「君、普通じゃないよ」みたいな
ニュアンスが入ってる感じがして嫌な気持ちになります。
とりあえず、この話では「ラインオーバー」ということで、
この話を辞めて貰うか、相手との距離を離すかして
境界を明確にしましょう。という話なんだと解釈しました。
相手が自分の境界を侵犯しているという感じです。
と、まぁこんな風に境界を意識することで
生きづらさを減らしていくみたいな感じです。
相変わらず、説明が下手で申し訳ないです。
結論としては、本書では、
どうしたら生きやすい考え方が手に入れることが出来るのかを
教えてくれます。
内容、装丁ともにオススメの本です。
なんとなく、つまずいた部分
結論としてはとても良い本です。
なのですが、なんとなくだけ気になったなという部分がありました。
それは、”頑張ってきた人のための本なんだな”と思ったことです。
いや、それでいいんですよ。
当たり前なんですよ。
頑張ってきた人が我慢しなくても生きていけるように。
当然の話です。
でも、私は頑張ってきた人ではないです。
何一つ頑張らず、生きるのはしんどいと思ってきた人間です。
本書には例えば話ですが、
慶応大学に入りたいと思って、頑張ってきた。
でも、いざ、入学したら自分よりすごい人がいっぱいだ。
自分はダメなんだと思い込むようになる。
という話があります。
「自分はダメだと思い込む」
必要がないという話なんですが。
なんか、下地がいる。というか。
頑張ってきた人間が自分を責める必要はありません。
当然の話です。
頑張らなかった人間は?
責められるべきなのでしょうか。
そう考えてしまいました。
でも、そう思われる世の中なのかもしれません。
努力してこなかった人間に価値はあるのか……
頑張ろうとすら思えない人間は生きててもいいのか……
いや、本書に従えば、他人軸で生きるのは辞めなければいけないのですが。
私の天性の根暗気質はなかなかに、しぶといようです。
もちろん、読者を責めるような文章はないです。
それどころか、励ましてくれる内容なのは間違いないです。
すいません、上手くまとめられませんでした。
タイトルの通り、
「我慢して生きている」と感じてる人、
頑張ってきたなのに、なんで生きず辛いんだろうと思う人には
とてもオススメの一冊です。